2010/07/21

Windows Server 2008 R2 に App-V 4.5 SP1 Management Server

Microsoft Application Virtualization (App-V) の Management Server は、バージョン 4.5 SP1 (クライアントは4.6ですが、サーバーは4.5 SP2 が最新) で Windows Server 2008 R2 をサポートしています。App-V Management Server 4.5 SP1 および SP2 は 64 ビット化はされていませんが、WOW64 上で動作します。これまで Windows Server 2003 や Windows Server 2008 で試用したことがありますが、最近環境を再構築する際に最新の Windows Server 2008 R2 と SQL Server 2008 R2 環境にセットアップしてみました。SQL Server 2008 R2 に関しては、特に問題はなかったのですが、Windows Server 2008 R2 での前提環境の準備で結構はまります。少なくとも、以下のドキュメントのようにはすんなりとはいきません。今回は、多くの方が出会うことになるエラーと、その回避方法についてメモしておきます。

Microsoft Application Virtualization スタート アップ ガイドhttp://technet.microsoft.com/ja-jp/appvirtualization/ff357144.aspx

SQL Server は何が使える!?

App-V Management Server 4.5 SP1 および SP2 (4.5 SP2 は Windows Update で更新) は、以下の SQL Server バージョンに対応しています。

・ SQL Server 2000 SP3a または SP4
・ SQL Server 2005 SP1 または SP2 または SP3
・ SQL Server 2008 RTM または SP1 (32 ビットまたは 64 ビット)

が、Windows Server 2008 R2 に対応している SQL Server バージョンは、SQL Server 2005 SP3、SQL Server 2008 SP1、および SQL Server 2008 R2 です。App-V Management Server のシステム要件には含まれませんが (つまり正式にはサポートされない構成ですが)、SQL Server 2008 R2 でも動いています。

エラー 25120。インストール プログラムは、必要な IIS 仮想ディレクトリを作成できませんでした。

このエラーは、App-V Management Server を Windows Server 2008 R2 (おそらく 2008 も同様)にインストールしたとき、最終段階で表示される場合があります。このエラーは、IIS 7.5 の役割サービスが不足していることが原因で発生します。App-V Management Server 用に IIS 7.5 をインストールする場合は、標準の役割サービスに加えて、以下の役割サービスを選択してください。

・ ASP.NET (および依存する役割サービス)
・ Windows 認証
・ IIS 管理スクリプトおよびツール
・ IIS 6 管理互換 (IIS 6 管理コンソールは必要ありません)

「IIS 管理スクリプトおよびツール」や「IIS 6 管理互換」がインストールされていない場合、エラー 25120 が発生するようです。

How to Configure Windows Server 2008 for App-V Management Servers
http://technet.microsoft.com/en-us/library/ff361461.aspx

エラー 25122。インストール プログラムは、ASP.NET Web サービス拡張を登録できませんでした。

このエラーは、2010 年 6 月 22 日以降に App-V Management Server 4.5 SP1 のインストールした場合に発生することがあります。6 月 22 日に公開された「Windows Server 2008 R2 x64-based Systems 用の Microsoft .NET Framework 4 (KB982671)」が悪さをしているようです。
Error 25100 or 25122 when installing the Microsoft Application Virtualization Management service
http://support.microsoft.com/kb/2212140/en-us
 
このエラーを回避するには、「コントロールパネル」のい「プログラムのアンインストールまたは変更」を開いて、「Microsoft .NET Framework 4 Extended Language Pack」「Microsoft .NET Framework 4 Extended」「Microsoft .NET Framework 4 Client Profile Language Pack」「Microsoft .NET Framework 4 Client Profile」の順番にアンインストールしてから、App-V Management Server 4.5 SP1 をインストールし、その後に(必要であれば)「Windows Server 2008 R2 x64-based Systems 用の Microsoft .NET Framework 4 (KB982671)」をもう一度インストールします。
 
Application Virtualization Client は、サーバー XXX から公開情報を更新できませんでした。

これは、Application Virtualization Client のエラーです。「サーバーの更新」を実行した際に、App-V Management Server に接続できていないことを示しています。サーバーとの接続性の問題は、まず、サーバー側の Windows ファイアウォール (セキュリティが強化された Windows ファイアウォール) の構成をチェックしてください。仮想アプリケーションのストリーミングやOSD ファイルの公開に使用するプロトコルで変わってきますが、RTSPS (322/TCP)、RTSP (554/TCP)、HTTP (80/TCP)、HTTPS (443/TCP)、Microsoft DS (445/TCP) といったポートが許可されている必要があります。

まだ、一度も接続できたことがないという場合は、次の操作を試してください。

ローカル コンピューターで Application Virtualization Management Server を開始できませんでした ・・・ その際、サービス固有のエラー コードが 268480357 であることを伝えてください。


サーバー側で「Application Virtualization Management Server」サービスが稼働していることを確認します。たぶん動いていないはずです。動いていない場合は、手動でサービスを開始してみてください。おそらく「268480357」のエラー コードで失敗します。

このエラーを回避するには、サービスのログオン アカウントを既定の「Network Service」から「ローカル システム アカウント」に変更します。これで、サービスを手動で開始すれば、問題なく動き出すはずです。

なお、Windows Update で App-V Management Server 4.5 SP2 に更新すると、ログオン アカウントが既定の 「Network Service」 に戻ってしまいます。その場合も、「ローカル システム アカウント」に変更してください。

参考: 関連する投稿はこちら...

2010/04/06 - MED-V 1.0 SP1 RTM を含む MDOP 2010 Refresh (Japanese) リリース
http://yamanxworld.blogspot.com/2010/04/med-v-10-sp1-rtm-mdop-2010-refresh.html

2010/03/24 - (補足) MDOP 2010 の App-V 4.6 についてhttp://yamanxworld.blogspot.com/2010/03/mdop-2010-app-v-46.html
2010/02/24 - MDOP 2010 RTM (ただし、日本語版はまだ) http://yamanxworld.blogspot.com/2010/02/mdop-2010-rtm.html

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