2014/06/20

最速レビュー(たぶん)、Microsoft Azure Site Recovery

《このネタのちゃんとした @IT の記事はこちら → http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1406/30/news020.html

Windows Azure Hyper-V Recovery Manager (プレビュー 今年1月に GA してました) 、改め、Microsoft Azure Site Recovery が利用可能に!

Announcing the Preview of Disaster Recovery to Azure using Azure Site Recovery
[URL] http://blogs.technet.com/b/in_the_cloud/archive/2014/06/19/announcing-the-preview-of-disaster-recovery-to-azure-using-azure-site-recovery.aspx

これまでは System Center 2012 SP1 または R2 Virtual Machine Manager (VMM) の 2 つのプライベート クラウドを拠点間でレプリケーション保護するものでしたが、新サービスは拠点間に加えて、オンプレミス(=VMM のクラウド)と Microsoft Azure 間でレプリケーション保護できるようになるそうな。Azure へのレプリケーションは、System Center 2012 R2 の VMM でサポート。この新機能のほうはプレビュー提供。

注: 価格は保護される仮想マシン 1 台あたり拠点間レプリケーションで 1,632 円/月。拠点-Azure 間レプリケーションで 2,754 円/月(Price)いずれも拠点-Azureのほうはプレビュー期間中の 50%オフ価格。また、Azure へのレプリケーションは "Note: currently available only through the Microsoft Enterprise Agreement" だそうです。仮想マシンのゲスト OS やアプリケーションのライセンスの関係でしょうか??? (これは想像ですが、EA ライセンスは、障害復旧を目的とするコールドバックアップhttp://www.microsoft.com/ja-jp/business/mrp/software-assurance-benefits.aspx の権利がある SA を含むからとか?)

さっそく、EA に関係しなさそうな、ちっちゃな仮想マシンで試してみた。

● VMM サーバーにSite Recovery プロバイダー (VMMASRProvider_x64.exe) をインストールまたはアップグレードする。

6/27 追記)
アップグレードした場合で暗号化オプションを利用したい場合や、資格情報コンテナーの証明書を入れ替えた場合は、VMMASRProvider_x64.exe をもう一度実行して、資格情報コンテナーにサーバーの再登録をする。




資格情報コンテナーにアップロードする証明書を Windows ADK の Makecert を使用して作成するには、こんなコマンドライン。証明書を作成したら、ローカル コンピューターの個人証明書ストア(certlm.msc) から .pfx 形式でエクスポートして、VMM サーバーのローカル コンピューターの個人証明書ストアにインストールしておくこと。

Makecert.exe -r -pe -n CN=共通名(適当でいい。例えば、VMM サーバーの FQDN とか) -ss my -sr localmachine -eku 1.3.6.1.5.5.7.3.2 -e 06/01/2017 -len 2048 myasrvault.cer

● Hyper-V ホストに Microsoft Azure Recovery Services エージェント (MARSAgentInstaller.exe) をインストール。これ、以前の Windows Azure Backup の新しいエージェントと共通になっているらしく、Windows Azure Backup Agent を置き換えます(1.0.8236.0 → 2.0.8673.0に)。ただし、DPM 用の Backup Agent とは互換性がないらしい。 このエージェントは拠点間レプリケーションでは不要。

2014/08/29 追記) DPM 2012 R2 に Microsoft Azure Recovery Services エージェントをインストールするためには UR3 以降でないとダメ。Azure Backup の DPM バージョン要件

● レプリケーション先を Microsoft Azure にしてレプリケーション設定を構成。サイト回復(資格情報)コンテナーと同じ場所にある、冗長構成のストレージ アカウントが必要。日本(東西)は選べず。

● FreeBSD 10 をゲストに、ちっちゃい仮想マシン(容量可変、サイズ 2GB の VHDX) を作成。FreeBSD 10 の Hyper-V 仮想マシンへのインストール手順は以下を参考に。ネットワーク (hn0) は 、フェールオーバー時に Azure 側のネットワーク(Microsoft Azure 仮想ネットワークとか) を使用することになるので、 DHCP (FreeBSD 10 の場合は /etc/rc.conf で ifconfig_hn0="SYNCDHCP")にしないとダメだと思う。

Windows Server 2012 R2 Hyper-V and FreeBSD 10.0-RELEASE & hv-kvp-1.0 (再び) (2014/02/25)


● VMM 管理コンソールまたは Azure ポータルを使用して仮想マシンの保護を有効化。ちなみに、Azure ポータルからの仮想マシンの追加は新機能。このとき、VMM 管理コンソールで仮想マシンのプロパティを開いて、[全般]の「オペレーティング システム」に Windows または Linux が設定されている必要があることと、[ハードウェア構成]のディスクのプロパティで「バーチャル マシン用のオペレーティング システムを含む」がチェックされていないと、エラーになると思う。エラーは、Azure ポータルの[ジョブ]で確認してね。エラーがなければ、初期レプリケーションがスタート。

● 仮想マシンの保護を有効化すると、エラーありなしに関係なく(たぶん) Azure ポータルに仮想マシンが出現するので、Microsoft Azure 側のインスタンス サイズを指定。


● 初期レプリケーション中...

現在ここまで。 いまここ。VHDX のサイズは 1.8 GB しかないのに、3 時間で 62 %。田舎の ADSL じゃつらい (特に上り) です。


レプリケーションが完了して、Azure 側の仮想マシンの準備ができれば、フェールオーバー用に復旧計画を作成したり、フェールオーバーしたりできると思う。

Microsoft Azure 仮想マシンは容量固定タイプの VHD のみをサポートしていますが、容量可変タイプの VHDX でも OK でした! 第 2 世代仮想マシンは NG っぽい。 http://up2v.nl/2014/05/12/microsoft-announces-microsoft-azure-site-recovery/

ちなみに、Hyper-V Recovery Manager のときの機能はこちらを参考に。拠点間レプリケーションは Site Recovery にもありますし、Hyper-V Recovery Manager で構成済みの既存の保護設定は Site Recovery になっても引き継がれます。

Windows Azure 復旧サービス GA &プレビュー (試用上の注意をよく...) (2013/10/23)
System Center 2012 R2 Preview と Hyper-V Recovery Manager (2013/07/09)
System Center 2012 SP1 > VMM で Hyper-V レプリカ (2013/05/14)


続きは次回 (明日か週明け) の投稿で。結果を先に言うと、問題なくフェールオーバー、フェールバックできました。

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