2013/05/20

Windows 8 のインストール DVD はイメージング ツールとしても使える (と思う)

Windows Vista 以降の OS イメージ展開のためも WIM イメージを準備するには、これまで Sysprep 済みのインストール イメージをオフラインで ImageX でキャプチャして作るのが一般的でした。

Windows 自動インストール キット (Windows AIK → http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=5188) を使用すると、ImageX (ImageX.exe) を含む Windows プレ インストール環境 (WinPE) のブート ディスクを作成して、イメージのキャプチャに利用できます。

Windows 8 (または Windows Server 2012) のインストール DVD が手元にあれば、WinPE のブート ディスクを作る必要はありません。そもそもWindows の インストール DVD  は WinPE で出来ていますし、Windows 8 や Windows Server 2012 のインストール DVD には、以下の投稿で大活躍した新生 DISM コマンドが含まれています。

Windows 8 > 障害ディスクの交換日記 (後編)
Windows 8 > 障害ディスクの交換日記 (前編)


WinPE のコマンドプロンプトを起動できる
コンピューターを Windows 8 (または Windows Server 2012) のインストール DVD で起動して、キーボードの種類を指定したら、次の[Windows セットアップ]の画面で[コンピューターを修復する]をクリックします。
その後、[オプションの選択]のページで[トラブルシューティング]を選択し、[トラブルシューティング]ページの[詳細オプション]、[詳細オプション]ページの[コマンド プロンプト]をクリックすると、WinPE のコマンド プロンプトを開けます。

ものぐさな人、せっかちな人、いそいでいる人は、[Windows セットアップ]の画面で[Shift]+[F10]キーを押しましょう。すぐにコマンド プロンプトを開けます。

DISM でキャプチャできる
Windows のイメージングは ImageX から DISM へ」で説明したように、Windows 8、Windows Server 2012、および最新の WinPE の DISM コマンドには、ImageX のキャプチャ/展開機能が統合されています。使い方は、それぞれ DISM /Capture-Image /?、DISM /Apply-Image /? で確認してください。

※ここで注意。WinPE のコマンド プロンプトを起動すると、X:\Sources がカレント ディレクトリになります。ここで DISM を実行すると、 X:\Sources\Dism.exe が実行されます。この Dism.exe には /Capture-Image および /Apply-Image オプションがありません。別のパスに移動してから実行するか、X:\Windows\System32\Dism.exe をフル パスで指定して、X:\Windows\System32\Dism.exe を使用するようにしてください。






Windows To Go 用の WIM 作成に DISM は NG !?

※もう 1 つ注意。Windows To Go ワークスペースの作成用の WIM ファイルを WinPE  環境 (Windows 8 のインストール DVD や Windows 8 の修復オプション) から作成する場合は、DISM ではなく、最新の ImageX (Windows ADK の Deployment Tools に収録 → http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=30652) を使用してください。
 
WinPE 環境から実行した DISM は、WIM イメージに製品の SKU を示す EDITIONID を設定しないことがあるようです (Imagex /info <WIM ファイル名> で確認可能)。たぶんその影響で、Windows 8 Enterprise の Windows To Go ワークスペース作成ツールは、DISM で作成した WIM ファイルを有効なイメージとして検出してくれません (たぶん WIM ファイルのイメージ情報に<EDITIONID>Enterprise</EDITIONID>が無いから)。Windows To Go 以外にも、影響があるかも。なお、実行中の Windows 8 や Windows Server 2012 から DISM を実行した場合は、EDITIONID がちゃんと設定されました。
 
(↑WTGX86.WIM は ImageX で作成、WTGX64.WIM は Windows 8 の 修復オプションから DISM を実行して作成したもの。WTGX64.WIM を検出してくれない) 

最新の ImageX は、Windows ADK の Deployment Tools をインストールした PC の C:\Program Files (x64 の場合は Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Assessment and Deployment Kit\Deployment Tools\x86 または x64\DISM\Imagex.exe にあり。

WIM イメージの情報からエディションを識別する
USB デバイスが使える

WinPE 環境では、USB デバイスを接続して使用できます。WIM ファイルの保存先として USB メモリや USB ハードディスクが使えるということです。キャプチャ対象のボリュームのドライブや、USB デバイスのドライブを確認するには、DISKPART の LIST VOLUME (上の画面) を使用できます。

ネットワークが使える

WinPE 環境では IP ネットワークが使えます。既定ではネットワーク接続は有効になりませんが、WPEINIT コマンドを実行すると、ネットワーク接続が初期化されます。WPEINIT コマンドの代わりに、WPEUTIL InitializeNetwork コマンドを使うこともできます。


その他の WinPE コマンド

コンピューターの再起動と停止 (WinPE をシャットダウンして電源をオフ) は次のコマンドで。

WPEUTIL REBOOT
WPEUTIL SHUTDOWN

なお、[コンピューターを修復する]からコマンド プロンプトを開始した場合は、コマンド プロンプトを閉じると[オプションの選択]ページに戻るので、[PC の電源を切る]を選択して停止することもできます。

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