2013/01/30

Windows 8 > PC のリフレッシュ、リセット、システムの復元...のメモ

Windows 8 には標準で次のような回復手段が用意されています (カッコ内は別の表現)。下から 2 つは、Windows 7 以前からお馴染みですね。システムの復元は復元ポイントを使用した回復、自動修復は Windows のスタートアップ環境の回復機能です。上から 2 つは Windows 8 の新機能です。上の 3 つの違いがややこしいので、関連情報とともにメモ。

● PC をリフレッシュする (PC のリフレッシュ)
● すべてを削除して Windows を再インストールする (PC を初期状態に戻す, PC のリセット)
● イメージでシステムを回復 (BMR)
● システムの復元
● 自動修復


PC をリフレッシュする (PC のリフレッシュ)

概要:
PC 出荷時のイメージ (または追加で作成したカスタム イメージ) を使用して Windows を再インストール (またはリカバリー) して、Windows を回復する。システムの一部、ユーザー アカウント、ユーザー データ、Windows ストア アプリは保持される。

開始方法:
● [PC の詳細設定] の[全般]の[PC をリフレッシュする]の[開始する]を実行する。
● Windows 8 のインストール DVD で PC を起動して[コンピューターを修復する]を選択、またはシステム修復ディスク ([Windows 7 のファイルの回復]から作成可能) で PC を起動して、または PC が正常に起動しないときに自動開始される回復ツールから、[トラブルシューティング|PC のリフレッシュ]を実行する。

回復に使用されるイメージ:
● カスタム回復イメージ (CustomRefresh.wim) が存在する場合は、それが優先的に使用される。
  ※カスタム回復イメージの存在を確認するには recimg /showcurrent または reagentc /info /target C:\Windows を実行。
  ※カスタム回復イメージは、recimg /createimage <格納先パス (C:\パスでも可)>
  ※カスタム回復イメージは、Program Files、Windows、Users (ユーザー) 、ProgramData を含む WIM イメージ。内容を確認したければ、ImageX /mount <パス>\CustomRefresh.wim 1 <マウントポイント> を実行。確認後、ImageX /unmount <マウントポイント> を実行。ImageX は Windows AIK または Windows ADK で提供。
● 回復パーティションに回復イメージ (Install.wim) が存在する場合は、それが使用される。
  ※プリインストール PC なら回復パーティション (隠しドライブ) があるはず。回復イメージの存在を確認するには、reagentc /info /target C:\Windows を実行。
  ※プリインストール PC じゃないけど、回復パーティションを作りたい場合は、 パーティションを作成して、ドライブ文字 (例: E)を割り当て、RecoveryImage フォルダーを作成し、Windows 8 インストール DVD の Sources フォルダーから Install.wim をコピー(または ImageX でキャプチャーしたカスタム イメージを Install.wim としてコピー) して、reagentc /setosimage /path E:\RecoveryImage /target C:\Windows /index 1 を実行 (E:\RecoveryImage\Install.wim の場合)。そのあと、ドライブ文字の割り当てを解除する。→ 参考『チュートリアル: PC のリカバリー機能を展開する』(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh824917.aspx)
● カスタム回復イメージも回復パーティションも存在しない場合は、Windows 8 のインストール DVD またはプリインストール PC 付属のリカバリー ディスクのインストール イメージ (Install.wim または Install.swm、Install2.swm...) が使用される。

回復後の PC の状態:
● 旧 Program Files、Program Files (x86)、Windows、Users (ユーザー)、ProgramData は Windows.old に移動され、回復イメージと入れ替え。新しいイメージに回復前のシステム設定やユーザー データが戻される。ProgramData とユーザーの AppData (Users\ユーザー名\AppData) はリフレッシュされたまま。
● C:\ ドライブの上記以外のフォルダーは保持される。別ドライブもそのまま。
● 回復イメージに含まれない (デスクトップ) アプリケーションは失われる。カスタム回復イメージを使用した場合は、カスタム回復イメージを作成した時点のアプリケーションはイメージに含まれるので復活する。
● デスクトップに[削除されたアプリケーション.html]が作成され、PC のリフレッシュで失われてたアプリケーションを確認できる。
●コンピューターとユーザーの設定、ライセンス認証状態、ユーザー データ、Windows ストア アプリは回復後にも保持される。ただし、すべてではない。何が保持されるかは、『PC のリカバリーの概要』 (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj126997.aspx) で確認できる。

注意事項:
Windows 7 を Windows 8 にアップグレード インストール。→ 何かおかしいので PC のリフレッシュ → せっかく引き継がれたアプリケーションやドライバーがパーに。

すべてを削除して Windows を再インストールする (PC を初期状態に戻す, PC のリセット)


概要:
PC 出荷時のイメージを使用して Windows を新規インストールする。システム設定、ユーザー アカウント、ユーザー データなどは失われる。

開始方法:
● [PC の詳細設定] の[全般]の[すべてを削除して Windows を再インストールする]の[開始]を実行する。
● Windows 8 のインストール DVD で PC を起動して[コンピューターを修復する]を選択、またはシステム修復ディスク ([Windows 7 のファイルの回復]から作成可能) で PC を起動して、または PC が正常に起動しないときに自動開始される回復ツールから、[トラブルシューティング|PC を初期状態に戻す]を実行する。

回復に使用されるイメージ:
● 回復パーティションに回復イメージ (Install.wim) が存在する場合は、それが使用される。
  ※プリインストール PC なら回復パーティション (隠しドライブ) があるはず。回復イメージの存在を確認するには、reagentc /info /target C:\Windows を実行。
   ※プリインストール PC じゃないけど、回復パーティションを作りたい場合は、 パーティションを作成して、ドライブ文字 (例: E)を割り当て、RecoveryImage フォルダーを作成し、Windows 8 インストール DVD の Sources フォルダーから Install.wim をコピー(または ImageX でキャプチャーしたカスタム イメージを Install.wim としてコピー) して、reagentc /setosimage /path E:\RecoveryImage /target C:\Windows /index 1 を実行 (E:\RecoveryImage\Install.wim の場合)。そのあと、ドライブ文字の割り当てを解除する。→ 参考『チュートリアル: PC のリカバリー機能を展開する』(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh824917.aspx)
● 回復パーティションが存在しない場合は、Windows 8 のインストール DVD またはプリインストール PC 付属のリカバリー ディスクのインストール イメージ (Install.wim または Install.swm、Install2.swm...) が使用される。
● カスタム回復イメージ (CustomRefresh.wim) は、PC のリセットには使用できない。

回復後の PC の状態:
● プリインストール PC の場合は PC の出荷時の状態。プリインストール PC でない場合は、新規インストールして Windows の Mini-Setup が開始されたときの状態。どちらの場合も、ライセンス条項への同意、パーソナル設定.... とインストールの最終作業を行う必要あり。
● C:\ ドライブの内容は処理中にすべてクリア (ファイルの削除またはセキュアに削除) される。C:\
以外のドライブがある場合は、初期化の開始時に削除を指示することも、除外することも可能。

イメージでシステムを回復 (BMR) 

概要:
Windows 7 以前の[バックアップと復元]と同様。フルバックアップからシステム全体を回復する。

開始方法:
● Windows 8 のインストール DVD で PC を起動して[コンピューターを修復する]を選択、またはシステム修復ディスク ([Windows 7 のファイルの回復]から作成可能) で PC を起動して、または PC が正常に起動しないときに自動開始される回復ツールから、[トラブルシューティング|詳細オプション|イメージでシステムを回復]を実行する。または、control.exe /name Microsoft.BackupAndRestore を実行する。→ 参考『Windows 8 RP > Q. フルバックアップ機能って無いの? > A. ありますけど... 』(http://yamanxworld.blogspot.jp/2012/07/windows-8-rp-q.html)

回復に使用されるイメージ:
● システム イメージを含むバックアップ (バックアップ用ディスクまたは DVD、Windows 8 Pro/Enterprise の場合はネットワーク共有も可)。
  ※バックアップは、[コントロールパネル|ファイル履歴|Windows 7 のファイルの回復] から[システム イメージの作成]を実行して作成するか、[バックアップの設定]を使用して、システム イメージを含むバックアップをスケジューリングして定期的に作成する。

回復後の PC の状態:
● バックアップ作成時の状態。

・・・
3 つを試してみて気付いたこと。

PC のリセットは新規インストール、PC のリフレッシュはアップグレード インストール (ただし、デスクトップ アプリの移行を除く) のような感じと考えるとイメージしやすいかと。

やっぱり最後の BMR が分かりやすくて、確実だと思います。例えば、PC を修理に出すときには、BMR でバックアップしたほうが、万が一の備えになります。PC のリフレッシュ用にカスタム回復イメージを常に最新にしておいたとしても、ディスクの故障と同時にお亡くなりになりますので。

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